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マイクロスコープでの治療のメリットとは

当院でも開院初期から導入しているマイクロスコープですが、皆さま聞いたことはあるでしょうか?

近年マイクロスコープを導入している歯科医院は徐々に増えてきましたが、まだまだ多くはありません。なぜなら機器が高額ということ以外に使い方など一定の経験が必要になってくるからです。

マイクロスコープとは根管治療で使用されている事が多い歯科用顕微鏡です。

今日はマイクロスコープを使った根幹治療についてお話ししていきます。

《根管治療とは》

根っこの治療や神経の治療と言われるのが根管治療です。

根管治療は2種類に分けられます。

①抜髄

虫歯が歯の神経まで到達してしまった場合、歯の神経に炎症がおきます。

何もしないのに歯が痛むという場合や冷たいものだけではなく、温かいものでもしみるという場合は、すでに炎症が起きているので痛みを取り除くために神経をとる処置が必要となります。このような処置を抜髄と言います。

②感染根管治療(再根管治療)

以前に神経の治療(抜髄)を行った際に、細かい根管の見落としや感染対策が不充分であったりすると細菌に感染・繁殖し歯根の先で炎症を起こすことがあります。このような状態に対して行う根管治療のことを感染根管治療と言います。

抜髄と違い、すでに細菌の感染が起きている状態から無菌的な状態を目指すので処置の難易度が上がります。

《マイクロスコープを使用する理由とは》

根管治療の多くは、感染根管治療(再根管治療)と言われており、健康保険内の根管治療の成功率は約50%と言われています。

なぜ約半分もの根管治療のやり直しが必要なのかというと、複雑に入り組んだ形態をしている根管を肉眼で確認することは難しく、手探りによる感覚で処置をしていることが理由の一つとしてあげられます。それをしっかりと確認しながら精度の高い治療を可能とするのがマイクロスコープです。

当院のマイクロスコープは『FLEXIONBASIC PLUS』を使用しており、最大25倍まで拡大することが可能です。

実際に当院で千円札をマイクロスコープで撮影したものが次の写真になります。

①の黄色の丸で囲われた部分を通常の25倍に拡大すると②の写真のように見ることが出来ます。肉眼で見ると”YEN”と見える文字の中に、実は”NIPPON GINKO ”と書かれているのが分かります。

このようにマイクロスコープを使用し、根管を拡大することでしっかりと汚れや細菌を除去します。それに加え、当院の精密根管治療(保険適用外)では

・ラバーダム…唾液の侵入を防ぐシート

・ニッケルチタンファイル…湾曲した根管でも、根管の奥まで処置を可能とする器具

・MTAセメント…殺菌性、封鎖性の高いセメント

を使用し、より精度の高い根管治療を行っております。

根管治療では、歯の神経が通っているとても狭い根管の中を触っていきます。目視では、内部の細かい部分を詳細に把握することができず、感染部分が残ってしまったり、問題がない部分も削ってしまう場合があります。

マイクロスコープは、通常の裸眼と比較して20倍以上拡大して見る事ができ、小さく狭い根管の中をしっかりと把握できるため、より精密な治療ができます。

根幹治療後、再治療を何度も行うとヒビや破折などのトラブルが起こりやすくなります。

最悪の場合抜歯になる可能性もあります。

そのリスクを最小限におさえるには、1回目の根幹治療の質が良いものである事が大切です。

・長く自分の歯を残したい方

・再治療を繰り返しいる方

・抜歯と言われた方

田町芝浦おだなか歯科クリニックでは、将来のお口から逆算した治療を提案し、患者さまにとっても最善と思える方法を一緒に見つけ出していき、これからも安心して笑顔でお過ごしいただけるよう全力でサポートいたします。

ぜひ一度当院にご相談ください。

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